赤牡丹の花びらのひだも克明に写す抜群の描写力。白牡丹に浮き立つ黒い蝶の正面図が、異様なほど鮮烈です。

渡辺省亭　略歴（嘉永4年～大正7年）
江戸神田南佐久間町生まれ。16歳の時、菊池容斎に入門、狩野派などの画技を学ぶ。明治8年から起立工商会社で輸出用陶器の工芸図案を描き、才能を開花させる。明治44年のパリ万博に出張。日本人初めての渡欧といわれている。帰国後、西洋風の描写を織り交ぜた作品制作を追求する。

●絵寸法（約）／69・4×34・4cm●額寸法（約）／93×48cm●高精細デジタル印刷専用布●額材質／女桑縁・アクリルカバー入・掛け紐付