山間に住む私のアトリエから見えるすぐそこの山にも、三六五日、一日一日の変化があります。
天気がいいから写生に行くというのではなく、
雪が降ろうと雨が降ろうと
毎日写生をしようという心がないとだめです。
山には四季があり、心と命があります。
霞がかかれば見えなくなり、霞が晴れると、
今度は谷から山火事の煙のように雲が上がってきます。
それは墨絵のように美しい世界です。
見えている世界と、見えない世界、どちらの世界も同時に存在します。
そのすべてを少しでも一枚の絵に描きたい。
岩澤 重夫

■ 岩澤重夫［略歴］
日本芸術院会員
昭和2年大分県生まれ。22年京都市立美術専門学校入学。在学中に日展初入選、以降毎回出品入選を重ねる。卒業後29年より東丘社に入塾して堂本印象に師事、また三輪晁勢の娘と結婚。35年、36年の新日展にて特選・白寿賞を連続受賞。43年菊花賞、60年改組第17回日展にて文部大臣賞を受賞。平成5年日本芸術院賞を受賞。12年日本芸術院会員に就任してその地位を確固なものとした。昭和50年に紺綬褒章(以降9回)、54年日田市特別功労賞、平成2年京都市文化功労賞、4年第5回MOA岡田茂吉展大賞などそのほか東丘社展、京展など受賞。平成21年逝去 享年81。

●技法／リトグラフ●版数・色数／24版・24色●限定100部●画伯自筆サイン・落款印・限定番号入り●用紙／仏製ヴェランアルシュ紙●画寸法／35.5×53cm●額寸法／59.3×77.5cm●額縁／特製木製額縁アクリル付き●額箱／クロス装タトウ入り●付属品／黄布袋・吊紐付●重量／約3.1kg